「山頂は暴風で真っ白だったよ」

ひとりぼっちでそこらへんをうろうろ拠点は山口県

鶏ガラと鶏ガラの妖気を煮込んで1700m峰の山から捨てたい

真っ白で強風だったあの日

仕事が好きじゃない。

昨日も真面目に出勤して仕事をした。

わたし的には職場はカオス。魑魅魍魎の集まり。

もちろんわたしを含めていろんな妖怪がいるんだけど、その中でも本当に厄介な妖怪が夏季休暇を終えて御出勤。あなたは永遠に夏休みでいいのに。

その厄介な妖怪、名前は何にしようか。「鶏ガラさん」にしよう。

鶏ガラさん登場と共に、職場は一気に煩さと妖気を増す。鶏ガラはとにかく煩い。声が大きい。笑い声なんて日本海と瀬戸内海に同時に響き渡るんじゃないのってレベル。人の喉が出す音ではない。鳥の鳴き声に近い。声音はギラギラしている。

ほら最近流行りの韓国ドラマがあるでしょ。自閉症の女の子が主役のドラマ。その自閉症の女の子は満員電車を使って通勤する際、ヘッドホンを付けている。

その気持ちが痛いほど分かる、わたしもヘッドホンが欲しい。というか、わたしも夏季休暇明けで油断していた。ソニーのワイヤレスイヤホンを家に忘れた。ノイズキャンセリングが今まさに必要な状況なのに。このノイズこそキャンセリング必須の状況なのに。

 

どこでもわたしは立場がない。最近気付いたのだけど、マウントを取られては「お前はわたしの下ね」って判断されている状況。特に仕事は今の役割がそのままマウントに影響するようで、昭和で言うなら「窓際族」という判定を勝手に受けている。決して窓際に席があるわけではないし、窓の外をぼーっと眺める余裕なんてないのだけど。

鶏ガラは今日、職場の妖怪たちを食事か飲み会にこっそり誘っていた。わたしは誘われない。誘われないのだけど、他の妖怪を誘っている様子は明らかに伝わってくる。鶏ガラの動きはこそこそしているようで、していない。こそこそしている風にしながら、誘ってあげないマウント下位人には「お前なんか誘わないよ」と伝わるようにしている。意地が悪く抜かりない。さすがだなと感心する。あまりの幼さにうんざりしてしまう。

誘われた妖怪たちはかわいそうだなと思いつつ、それでも楽しみにしている妖怪もいるかもしれないなと思う。誘われないことは幸せだ。だけど、勝手に見下されるあの感じは不快そのもの。誘う立場、選ぶ立場に陶酔し、選ばれないものを足下に置くことで自分が選ばれし者のように振る舞う。自分を愛するために、他人を使う。そういうの大嫌い。

 

全てはわたしの想像と被害妄想だけど。

事実なんて分かりませんし、人の数ほどありますから。

だからこんな想像をわたしにさせる職場が嫌いで、仕事が嫌いだ。

 

鶏ガラと鶏ガラの妖気を煮込んで1700m峰の山から捨てたい。捨てる日は、あの日のように暴風で真っ白な山頂がいい。何も見下ろせない山頂。空の青さや広さが全く感じられない山頂。閉塞的な空間に、どこからともなく吹き上げる強風。その強風に煽られ、真白の彼方に飛ばされる鶏ガラ。ばいばい。永遠の夏季休暇をどうぞ、は言い過ぎなので、街そのものがギラギラして煩わしくなるクリスマス前くらいには戻ってきてもいいよ。

 

今日の写真は伯耆大山の山頂手前です。